子どもの指しゃぶりの理由とその悪影響について
総社市のむらき歯科医院 受付助手の石原です。
子どもの指しゃぶりの理由とその悪影響についてお話します。
小さなお子さんが指しゃぶりをしていると気にされる保護者の方も多いと思います。
指しゃぶりは多くの子どもが経験する自然な行動ですが、長期間続くと歯並びや顎の発育に影響を及ぼすことがあります。
指しゃぶりが歯や口腔にどのような影響を与えるのか、いつ治療が必要になるのか、そしてどのように予防や治療が可能かをお話します。
早期に対処することで、将来的な歯科問題を防ぐことができます。
目次
1.指しゃぶりのメカニズムと理由
2.指しゃぶりが歯並びに与える影響
3.いつ治療を検討すべきか
4.指しゃぶりの治療法と予防策
5.保護者の方へのアドバイス
1.指しゃぶりのメカニズムと理由
指しゃぶりは赤ちゃんが自己安定を図るための自然な行動です。お母さんのお腹の中にいる時期から指しゃぶりが始まることもあります。この行動は赤ちゃんが安心感や満足感を得るための方法として初期の発達段階で非常に一般的です。また、眠りにつく際や不安を感じる場面で指しゃぶりを行うことが多いです。
指しゃぶりは生後数ヶ月から始まり、2~4歳までに自然に減少することが多いですがそれ以降も続く場合、口腔の発育に影響を及ぼすことがあります。
2.指しゃぶりが歯並びに与える影響
長期間の指しゃぶりは、歯並びや顎の発育に問題を引き起こす可能性があります。主な影響として以下のようなものがあります。
- 開咬: 上の前歯と下の前歯がかみ合わなくなる状態。これは指が歯列に常に圧力をかけることで起こります。
- 出っ歯: 上の前歯が前方に突出すること。これは特に強い吸引力が働く場合に見られます。
- 口呼吸: 指しゃぶりによって口腔内の筋肉が弱くなり口呼吸が習慣化することがあります。これによりさらなる歯列不正や口腔内の健康問題を引き起こす可能性があります。
これらの問題は早期に治療しないと成長に伴ってさらに悪化することがあります。
3.いつ治療を検討すべきか
指しゃぶりの頻度や強さ、年齢によって治療が必要かどうかが決まります。一般的には4歳を過ぎても指しゃぶりが続いている場合、治療を検討するべきです。特に歯並びや顎の発育に影響が出始めている場合には歯科医師と相談し、早期に対策を講じることが重要です。
また、指しゃぶりがストレスや不安のサインであることも考えられるため心理的なサポートが必要な場合もあります。
4.指しゃぶりの治療法と予防策
指しゃぶりの治療や予防にはいくつかのアプローチがあります。
- ポジティブなアプローチ: 無理にやめさせようとするのではなく、指しゃぶりが減った時に褒めるなどポジティブな強化を行います。
- 指サックやバンド: 指しゃぶりを防ぐための物理的な障害を使用することがあります。これにより自然に指しゃぶりの習慣を断ち切ることが期待できます。
- 歯科矯正器具: もし歯列に問題が生じている場合、歯科矯正器具を使用して矯正を行うことがあります。
- カウンセリング: 指しゃぶりが心理的な要因に起因する場合、専門家によるカウンセリングが効果的です。
どの方法が適切かは、個々の患者さんの状況に応じて判断されるべきです。
5.保護者の方へのアドバイス
保護者の方には指しゃぶりに対して過度に心配することなく、しかし注意深く観察することが求められます。お子さんの指しゃぶりが長期間続いている場合、早めに歯科医師に相談し必要な治療や予防策を講じることが重要です。また、無理にやめさせるのではなく子どもの成長を見守りながら適切なタイミングで対処することが大切です。
まとめ
指しゃぶりは自然な行動の一環であり多くの子どもが経験しますが、長期間続くと歯や顎に悪影響を及ぼす可能性があります。早期に対応することで将来的な問題を予防できるため、保護者の方には適切な時期に歯科医師に相談することをお勧めします。
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総社市のむらき歯科医院 受付助手 石原